2014年の地方競馬で活躍した競走馬及び厩舎関係者を表彰する「NARグランプリ2014」が、
2月5日(木)東京・目黒の目黒雅叙園『舞扇』において行われた。
地方競馬の優れた人材 を顕彰する表彰者部門では
御神本訓史騎手(大井/最優秀賞金収得騎手賞)、
小久保智調教師(浦和/最優秀賞金収得調教師賞)など、
2014年の地方競馬を象徴する豪華な顔ぶれが一堂に会した。



共同会見の様子

優秀新人騎手賞
石川倭騎手(北海道)

「こういう賞を戴けて本当に嬉しく思っています。
周りを見て落ち着いて乗ることを心掛けてきたのが、結果に繋がってきたのだとも思います。
今年は去年挙げた57勝を上回ること、自厩舎の馬で重賞を勝てたらいいですね」


特別賞
大河原和雄騎手(ばんえい)

「3000勝を達成できた時は無事に来れたし、ホッとした」
30年間騎乗してきたことについては、「もう30年、あっという間だった」
ちなみに印象深いレースは初騎乗の時とのこと。
今年55歳を迎えることについて「体力的に厳しくなってはいるが、その分技術は向上している」
目標を聞かれると「一つでも、一歩でも、一段でも技術向上に努めていきたい」と語った。


殊勲騎手賞
倉兼育康騎手(高知)

「自分自身がこんな賞をもらえると正直思っていなかったので、もらえたことを嬉しく思っています。
2014年は一年間乗れたら100勝を達成すると目標にしてきたので、最後の最後の日で達成できてよかった。
来週から高知で騎乗するが、(韓国に行っていたのに)ダメだったと言われないように頑張りたい」
今年の目標については「(騎手免許の更新ができなくなるので)3月までに60鞍騎乗する!」という言葉で締め括った。


最優秀勝利回数調教師賞
雑賀正光調教師(高知)

「毎年頂けて本当にありがたい。
去年は(最多勝が)無理かもしれないと思い、自分のことより所属の永森を育てることにした。
終盤これが成功して一気にマクった」今年の目標は何勝か?という問いには
「数字を出すと苦しくなる(笑) 精一杯頑張ります」と苦笑。


最優秀勝率調教師賞
川西毅調教師(愛知)

「2年ぶりに受賞できて大変喜ばしい。ただ、出走回数が減ってしまったのが心残りだし、
重賞10勝・収得賞金1億円というのを目標にしていたのでそれも達成できなかった」
今年の抱負については「とにかく出走回数を増やす。預けて頂いているオーナーさんに迷惑をかけてしまうということなので、そこをクリアしていきたい」


最優秀勝率騎手賞
山口勲騎手(佐賀)

「昨年より数字は下がったが、受賞できて嬉しい。
今年というか毎年の目標はケガなくコンスタントに乗ること。
できれば制裁なしで結果を残せたらいいと思う」


優秀女性騎手賞
岩永千明騎手(佐賀)

「初めて受賞するので凄く嬉しいです。
長くコツコツ努力を積み重ねてこういう結果が出たので良かったです。
ケガなく、去年は良かったのに今年はダメだったねと言われないように、今年も更に頑張っていこうと思っています」


最優秀勝利回数騎手賞
田中学騎手(兵庫)

「嬉しいと言うのと、皆様への感謝の気持ちでいっぱいですね」
同席した木村騎手については「12月は木村君の勢いが凄かったので、正直僕はツラかったです」
昨年は通算3000勝を達成。父である田中道夫元騎手も通算3000勝を達成しており親子での快挙。
騎乗などに関して父はあんまり言わないということ。
抱負については「1年を通して無事に乗るのが毎年の目標。それと一頭一頭大切に乗っていきたい」。


特別賞・ベストフェアプレイ賞
木村健騎手(兵庫)

「(受賞できて)素直に嬉しい。人の邪魔をしないで乗るというのをいつも考えている」
通算3000勝達成については「3000勝できるとは思わなかった。一頭一頭ガムシャラに乗ってきた結果だと思う」
印象に残った馬はタガノジンガロ、今後は兵庫ダービーを3勝したいとも語った。


特別賞
吉田勝彦氏(そのだ・ひめじ競馬実況アナウンサー)

「ギネス記録というものに関心がなかったし、自分の競馬実況の歴史そのものがギネスの対象になると思っていなかったんです。 しゃべり終わった後は、なんであの素晴らしいレースが素晴らしいようにうまくしゃべれなかったんだろう。
これはお客さんに対して申し訳ない、騎手に対しても失礼。そういう思いでずっとやってきましたからね。
だから次のレースで取り返そう、明日頑張ろうと、そんなん考えている間にいつの間にやらこの歳になってしまいました。
だけどもうこの歳になりましたら、そろそろやめなイカンのかなと思いながら、自分で満足できないのにやめるのも悔しいという思いで、 今は1日に3つぐらいのレースは若いもんの間に割って入ってしゃべっておりますけど、 やっぱり無念の思いっていうのはずっと重なっていっている」
同席した木村・田中両騎手について聞かれると、「去年のこの二人の争いというのは、もう本当に火が出るようなという言葉もありますがね、 凄かったです。本当に。しかも、フェアなレースをしながら、激しく争うんですから。これはもうたまらんかったですね。 今年もそういうのが見られるのかと思うと、もうちょっとしゃべっていたいと思っています」と独特の吉田節で場を沸かせた。


最優秀賞金収得騎手賞
御神本訓史騎手(大井)

「南関東は賞金が高いんで必然的というのもあるんですけれども、2年連続取れたことは素直に喜んでいますし、関係者に感謝したいと思っています」
獲得賞金2位と1億円差について「勝ち鞍は去年の方が勝ったんですけども、南関東の中でもリーディングを取れなかったですし、
全国でも取れなかったですしね。賞金は稼いだんですけどもっていう感じはしますね」
勝利数について「関係者の皆さんにも迷惑かけているんで、もっと勝っていかなきゃダメだと思っています」
昨年一番印象に残っているレースは「アピアで勝たせてもらった優駿スプリントなんですけども、この馬はですね、 デビューした時からずっと乗り続けていた馬で、重賞を勝ったときは嬉しかったですね。 レースでも返し馬でも一頭の馬を作り上げて本当に難しいこと、優駿スプリントの時はですね、 大分そういうことも覚えつつあった時なので、余計に嬉しかったです」
今年の目標については「3年連続最優秀収得賞金騎手賞とやはり南関東でもリーディングを奪回しなきゃといけないと思っていますし、
全国リーディングも。開催日数多い南関東なので、本当にシッカリやらなきゃいけないと思っています」


年度代表馬・最優秀4歳以上牡馬
サミットストーン(船橋)
矢野義幸調教師

「どうもありがとうございます。生前の川島先生が毎年こういった賞をもらうのを見ていて、
それが普通のように感じていたんですけど、まさか僕がこういった賞を戴けるとは夢にも思ってませんでした」。
「スタッフやオーナーに一生懸命やってもらっているので、ちょっとぐらいは上(の成績)を目指したい。」

サミットストーンについて
「昨年(ウチの厩舎)来て、今頃報知グランプリCに出たんですけども、
ちょっとこっちのオープンでは足らないのかなぁという印象があったんですけども、それで3月のダイオライト記念を使った頃からですね、 あれ?なんかやれるんじゃないかなっていうことを感じましたね。
寒い時季が良くなかったんじゃないかなぁと思いますね。元々右腰に不安を抱えている馬ですから。今でも持っているんですけど、冬場はどうしても固くなるからそれが3月ぐらいから徐々にほぐれてきたというのはありますね。
今年7歳になったがもう少しできるんじゃないかと思います。今年一年もうちょっと頑張っていかないといけないなと思っています」。


石崎駿騎手

「ダイオライト記念の返し馬で乗った段階からいい背中をしていました。交流だとどうなのかなという印象はあったんですけども、 競馬に行ってから自分が思っていたよりもいい走りをしてくれたのでそこから期待が膨らんだ。
状態面が良くなってきたのは感じてきていたし、右腰の弱いところが改善方向に向かっていったのがはした要因だと思います」。


最優秀賞金収得調教師賞
小久保智調教師
最優秀2歳牡馬 ジャジャウマナラシ
最優秀短距離馬 サトノタイガー

「自分の力でここまで来たわけではなく、スタッフ・オーナー様皆のおかげで獲らせていただいたなという感謝だけですね。
苦労というのは感じていなくて、スタッフがみんな頑張ってくれた結果なのかなと思っています」

ジャジャウマナラシについて
「僕も未熟、馬も未熟、いろいろ試行錯誤している。今後は南関東の番組では斤量が重くなるので、
中央競馬に行けば同じ条件で走れるのでそこから何か見い出せれば」

サトノタイガーについて
「前回(根岸S)は千四で、千二のレースと勘違いしたかなというのが率直な感想。
そこをうまく立て直してフェブラリーSに行こうと思っています」

今後について
「具体的にこのレースを勝ちたいとかそういうのではなく、
やっぱり地方競馬と中央競馬の差を何とか埋められればなという思いです」