9月9日の5時に川崎の小向トレセンに到着。10日の運動では環境の変化に戸惑うことなく落ち着いた様子で厩舎内を歩いていた。洗い場でも柳田厩務員の誘導に素直に従い、気持ち良さそうに体や顔を洗ってもらっていた。12日から馬場入りの予定で、白毛のアイドルが新天地で始動する。


ユキチャンの様子


関係者のコメント
山崎調教師のコメント

 「中央だと準オープンで交流重賞にも出れず条件的に厳しいから移籍することになった。3勝しかしていないけど、南関東の牝馬同士なら上位の力を持っていると思う。関東オークスを勝っているから斤量を背負うことになるので牡馬相手の重賞も視野に入れている。次走の予定は斤量と仕上がり度合いを見てからになるけど、TCKディスタフ(10月21日・大井)の予定。見た目は太い感じだけど、他に悪い処はない。人気のある馬だし、もうひと花咲かせたいね」


柳田厩務員のコメント

 「厩舎にいる時や手入れの時は大人しく、馬運車の人も『3歳の頃に比べると大人しくなった』と言ってました。これから乗り出すと変わってくるのかもしれませんけどね。やっぱり白いから汚れが目立ちます。ここ(多摩川河川敷の小向トレセン)だと一般の人が見られるし、注目されている馬ですから念入りに洗っていますよ。(笑) 皮膚が薄く夏場は弱いみたいですけど、こちらが涼しくて良かったです。放牧明けで筋肉とかは戻っていない感じですが、数を使ってないから上積みはありそうです。ヤマトマリオンと一緒に走って負かしたいですね!」


ユキチャン初追い切り(9月19日)

 9月19日にレースで騎乗する予定の今野騎手を背にして初めて追い切られた。3頭併せの大外で千メートルから68秒0−52秒1−38秒5の時計を馬なりでマーク。朝の6時前ながらカメラを持った熱心なファンも見学に来ていて、改めて注目度の高さを感じさせた。


      
山崎調教師のコメント

 「予定より時計は速くなったけど順調に調整できている。TCKディスタフ(10月21日・大井・1600メートル S3)はトゥインクルレディー賞のメンバーとの対戦になると思うけど、58キロでもいい勝負になるはず」


      
今野騎手のコメント

 「レースでフワッとする処を見せていたから感触を確かめてみた。馬の前へ出るとハミを取るけど、後ろにつけるとフワッとしていた。イメージしていた通りだね。スピードタイプというより馬力型かな。注目されている馬だし、レースに乗った時は結果を出したい」

エンプレス杯を回避(2月17日)

 2月24日川崎のエンプレス杯(2100メートル Jpn2)に向けて調整していたが、感冒のため大事をとって回避することが決まった。
       
 山崎調教師のコメント「風邪のため攻め馬を3日休んだから、大事をとってエンプレス杯は回避することにした。使おうと思えば使えないことはないけど、2100メートルの長距離で無理をすると後々まで尾を引く可能性があるからね。地元を使えないのは残念だけど、4月のマリーンカップを目指して調整していきたい」

      川崎マイラーズを目指して(4月18日)

 4月14日、船橋で行われたマリーンカップ(1600メートル Jpn3)で3着だったユキチャンは、5月12日の川崎マイラーズに出走する予定。
       
 山崎調教師のコメント「マリーンCは内目の枠で(包まれたくなくて)仕掛けて行ったら少し引っ掛かったけど、良く踏ん張っていた。次は川崎マイラーズの予定。57キロになるのは問題ないし、他の馬も背負っているからね。川崎の千六は1コーナーまでが長いから、いいポジションが取りやすい。地元だし頑張って欲しいね」

川崎マイラーズは4着(5月16日)

 5月12日、川崎で行われた川崎マイラーズ(1600メートル S3)に出走したが、先行して見せ場を作ったものの9着だった。
       
 山崎調教師のコメント「スタートを決めていいポジションが取れたと思ったけど、3コーナーで外から他の馬に来られてズルズル下がってしまった。敗因を掴み切れないけど、体はどこも悪くしてなかったから良かった。皮膚が薄く夏場は良くないので秋まで休養させる。交流重賞を2つも勝って良くやってくれた。ゆっくりと休んで、また頑張って欲しいね」

ユキチャン引退(12月30日)

 5月12日の川崎マイラーズ9着以降休養していたユキチャン(牝5 川崎・山崎厩舎)が、引退することになった。通算成績17戦5勝。主な勝ち鞍は08年関東オークス、09年クイーン賞、10年TCK女王盃。なお、引退式は行わない予定。
       
 山崎調教師のコメント「ウチに来て5戦しかしていないのでもう少し走らせたかったが、脚もとの状態が良くないのと、時期的なこともあって繁殖に上げることになった。厩舎が落ち込んでいた頃に来て気合を入れてもらった感じで、おかげで今年はいい成績を挙げることができた。ノーザンファームで繁殖生活を送ることになるけど、いい仔を産んでもらってウチで預かるチャンスがあればいいね」